投稿日:2020/3/30 02:44, 閲覧 252
日本みつばちは、西洋ミツバチ養蜂が盛んであった昭和の時代はその勢力に圧され平地から山間地域に生活の場を移しており余程の田舎に行かないとお目にかかれない絶滅危惧種に挙げられるのではないかというくらい貴重な昆虫となっていました。
日本みつばちの1群は、1匹の女王蜂のもと数千から二万匹を数える働き蜂と、数百から千匹の雄蜂から成り、これら3種の蜂が協力して生活してゆくものですが、実際は1匹の女王蜂が産んだ子供たちばかりで巨大な家族生活をしているのです。
女王蜂の仕事は産卵のみ、育児は全て働き蜂たちに任せ彼女は一つの花を訪れることなくその生涯を真っ暗な営巣空間の中で卵ばかり産み、春の盛りには1日数千の卵を産む能力があります。寿命は2年から3年とです。。
女王蜂の周りに居る蜂は全て働き蜂。その字のとおり働く蜂で蜜蜂社会のいっさいの仕事を引き受けています。交配せずそれに従って産卵能力はなく専ら育児、巣造り、巣の防衛から花蜜や花粉の採集それから巣内の掃除を担っています。
産卵管は刺し針に変化し外敵からの防衛に用いますが自分から進んでの攻撃は決してせず人間、特に飼育者に対しては寛容と申しますか親密さを感じるほどです。
寿命は、花盛りの春は約1ヶ月~秋生まれで訪花しない越冬蜂でも4~5ヵ月です。
雄蜂は雄の蜂でその仕事は新女王蜂の交配相手になることだけです。春の分蜂期前に大量に生産され、産まれ出る時に剥がれ落ちる独特の巣蓋、中央に小穴の空いた陣笠の様な形の蓋は分蜂が発出する指標にもなっています。
高い樹木の樹幹上にあると言われる雄蜂の集合場所(DCA:ドローンコングリケーションエリア)に毎日決まった時刻に出掛けそこに飛来した新女王蜂と交尾しますが、運よく交尾に至った雄蜂は交尾直後にその蜂体は硬直し生殖器を捧げて死んでしまいます。
繁殖期が過ぎると無用な存在となり、秋口には巣外に追放され巣内にその姿は見ること出来なくなり、やがて雌である女王蜂と働き蜂とで越冬期に突入することになります。
雄蜂の体は丸く、尾端に刺し針はなく、その寿命は約3ヶ月と言われています。
ハッチ@宮崎
宮崎県
昭和59年10月4日、人家の壁内に営巣していた日本みつばち群をラングストロス(巣枠入り)巣箱に収容して以来、飼育を継続しています。翌昭和60年の春からは生態比較...