投稿日:2020/5/28 02:31, 閲覧 171
※相変わらずスマホ指が治らない。のでPCにデータ移して記録を付ける。
一回目に作成した新王だが、人工王台を作る事は順調にできても、無王群への女王バチ導入で苦戦・失敗が相次いだ。
採蜜とスケジュールが重なり、正確な集計ができなかったが、割り出した無王群へ導入した女王バチの数がおよそ40に対し、失敗が20ほど出る結果となってしまった。
事前情報として、無王群は、未交尾女王バチを慣らしなしでも受け入れやすいという物があり、これを信用するにあたる経験もあったのだが、大々的に実践してみた所、どうにもそれじゃダメという事となった。
仕方ないので、二度目の新王導入時には、通常の完成王を導入するのと同じように、未交尾女王バチを3日ほど預け群に慣らす事にした。したのだが、これが凄く嫌いである。経験上、特に未交尾女王バチは、王カゴの中で世話されず死ぬ個体が少なからず出るからだ。
色々頭を抱えていたが、調べていると、円筒型の王カゴは、王カゴ内部にシュガーキャンディを仕込めるとの事だった。
実際やってみた。
出房した女王バチが、王カゴの底で…死んでるのではない、仕込んだキャンディをもぐもぐ中だ。
後でセッティングを戻すのが面倒くさい…だが仕方ない。
今回は割り出し群のサイズも小さめにした。大きい群ほど導入が失敗しやすい。大きい群ほど、導入&交尾飛行失敗後に合同が面倒くさい(これは大した問題ではないか?)。
開放作業の改良も考えていた。一頭一頭丁寧に群に煙をまんべんなくかけ、女王バチに巣板の上を歩いてもらう。これがある意味一番正しい開放方法なのだろうが、とてもではないが、大量に導入した女王バチ相手にこんなかったるい作業やってられない。かといって、適当に固まりで練ったシュガーキャンディを現地で王カゴ詰めていたら、いちいち作業する手が汚れる上、それはそれで時間がかかる。
という訳で、王台基部パーツ(?何て呼べばいいんだコレ?とりあえず黄色いの)の、本来なら人工王椀がはまる箇所に、シュガーキャンティをあらかじめ詰めておくことにした。これを女王バチ開放時に、王台付きの同じパーツとすり替える。これによって女王バチの開放がうまくいくか否か以前に、こうでもしないと大量の頭数を処理できそうにない。
女王バチを慣らした上で、シュガーキャンディで開放とする事で、未交尾女王バチの受け入れ成績は、下記の通りだった。
導入女王バチ数:21
導入成功:16
導入失敗:5
…まぁ、前回よりは、マシ??といった所だろうか??実際には開放直後の状況としては、成功17失敗4 だったが、一度確認した未交尾女王が後から消えて変成王台が出来ていたパターンもあった。割り出された働きバチ達としては、それで正しいのだろうけど。
無事交尾完了した女王バチ。ぷちキラーの娘は、微妙に先端が黒くグラデーションかかっている個体が多い。奴の雄蜂は全員真っ黒なので、純系のイタリアンではないのだろう。翅切りは、…そんなの、秋になってからでいいや。
まとめ&その他の情報
・ロール王カゴの蓋にキャンディを仕込めば、出房&無王群に慣らしている間に餓死する事が無かった!
・人口王椀を付ける黄色いパーツに、あらかじめキャンディを仕込んでおけば、現場での女王開放作業が早くできる。
・ロール王カゴ取付を、なるべく出房直前…日齢11日に実施した所、「羽化できなかった王台」は存在しなかった。不良個体が事前に取り除かれたと判断すべきか。
・この事と関連して、王台の段階で無王群に導入する事も検討すべきか。ただし、王台は王台で、導入した途端破壊される事もある。
・割り出ししてから間が無さすぎる無王群は、何だか未交尾女王バチの受け入れ成績が悪い気がする。一度無事王カゴから出られた女王バチがいた群でも、後から変成王台を作った上で女王バチを抹殺しやがったケースがあった。こちらの思惑通り行かず腹が立つと言うよりは、むしろ、実に立派だと思った程。今後要検証。
・割り出し後24時間程度の時間経過だと、他群女王バチ受け入れがしやすいという情報が多方面からある。あるのだが、実際には一度に難十頭と羽化する女王バチ相手に、そんなスケジュール調整やってられない気がする。ピンポイントで役立てるべきか。
古ちゃん
鹿児島県
好き好きに蜂の世話しながら暮らしています。 奄美大島は日本国内に限ればニホンミツバチ分布の最南端の地です。暑くない時期は、自宅の外壁の割れ目にニホンミツバチが...
古ちゃん
鹿児島県
好き好きに蜂の世話しながら暮らしています。 奄美大島は日本国内に限ればニホンミツバチ分布の最南端の地です。暑くない時期は、自宅の外壁の割れ目にニホンミツバチが...
ハッチ@宮崎さん
コメントありがとうございます。
数が多いと、ついうっかり一群に時間をかけてしまった後「ああ、このままのペースじゃマズい、終わらない!」なんて感じになります。作業現場で考えながら作業したり試行錯誤しているようではだめだと最近気づいた次第です(ちょっと気づくのが遅い)。工夫は食事しながら酒飲みながら。たまに夜なべして段取りして、そして満を持していざ行け養蜂場へ!て感じです。
でも、ちゃんと蜂は観察して、それに基づいて飼育しなければならないとも思っています。まぁ、とりあえず、どうすりゃいいのかよくわかりませんがとりあえずこんな感じでやっております。
2020/5/28 21:11
古ちゃんさん、
とても参考になる西洋ミツバチ管理技術の実際、貴重な統計数値と併せての公開どうもありがとうございますm(__)m
少数群飼育の趣味蜂飼いには夢のような群数相手の作業で何とも憧れますが1群に対しては実際のところそんなに時間をかけられないでしょうから難しいことがいっぱいあるのでしょうね(^_^;)
2020/5/28 06:04
ハッチ@宮崎
宮崎県
昭和59年10月4日、人家の壁内に営巣していた日本みつばち群をラングストロス(巣枠入り)巣箱に収容して以来、飼育を継続しています。翌昭和60年の春からは生態比較...