投稿日:2020/4/6 10:08, 閲覧 42
初期王台(王椀)は沢山造られますが、実際に卵が産み付けられて完成王台となります。造成期間は、王台中の蛆が育つ6日間で完成され~一週間の蛹期間を経て新女王蜂が誕生します。
日本みつばちは、越冬明け蜂球の中心付近の巣板を噛み落とし空間が出来たところに新な巣脾を造成しそこに女王蜂が産卵~幼虫が育って行きます。これら働き蜂が誕生し、越冬してきた蜂が消耗してその寿命を迎える数より、新たに誕生してくる数が上回ってくると、蜂数が増加に転じ蜂球も徐々に大きくなり更に巣板を下方向に伸ばしていきます。
そうして飽和状態に近付くと巣脾の下端に王椀が下向きに造られそこに女王蜂になる卵が1つ産み付けられます。卵期間3日、女王蛆の期間6日を経て完成された王台には蓋がされます。
一週間後に次の王台、その2日後にまた次の王台・・・と最終的には5:~6個 多いときには 10数個の王台が完成されます。
これに先立ち成熟期間を要する無精卵が働き蜂房より若干大き目の雄蜂房に育てられます。これら雄蜂ほ女王蜂が羽化するよりも前に出房してきますので、その時に剥がれ落ちる中央に小穴が開いた陣笠風の雄蓋が大量に落下しますので、これが分蜂の指標とされます。
そうこうしてる内に成熟してきた完成王台はその先端の蝋分が剥がされて茶色い繭が露出してきます。こうなると新女王蜂の誕生はやがてになりますから、この頃母親女王蜂はこの元巣箱を離れ新天地へと旅立ちます。これが第1分蜂です。元巣には第1王女が誕生します。
この一週間後、先に述べた次の王台から第2王女が誕生しようとしますが、この王台は働き蜂に護衛されていて姉王女は近付くことが出来ず母親女王蜂と同じように元巣を離れます。これが第2分蜂です。
この2日後、王椀に産卵された間隔で次々と妹王女が羽化してきますが、越冬明けから育っている新働き蜂の誕生で分蜂に発出、参加した働き蜂数は補われ発出する分蜂の数は2~3回、勢いのある強勢群では4~5回に達することがあります。
もうこれ以上分蜂しては元巣が生存出来ないと働き蜂たちが判断すると王台の護衛は解かれ、その時に誕生している姉王女は残る王台に育つ妹王女の王台を破壊し中の蛹を刺殺し元巣を継承します。
後になると数匹の王女が同時に誕生することがあり、後発分蜂ではこれら複数の王女が分蜂群中に存在することがあり、元巣箱にも複数王女がかち合うことがあり、いづれも王女同士の闘争により最終的には一匹となりその群の女王として君臨することになりますが、完全な女王蜂となるには結婚飛行に出掛けて複数の雄蜂と交配し受精卵が産める様にならなければなりません。交尾完了により真の女王蜂となるのです。
ハッチ@宮崎
宮崎県
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