針と日本蜜蜂( 百徳着物と千人針 )
スー
愛知県
日本ミツバチが我が家に訪れている事に数年前から気がついて、2020年のコロナ禍を機に週末養蜂(極力、私1人だけでやる事を条件にベランダ週末養蜂)を始めてみました...
投稿日：2021/9/18 21:53, 閲覧 341
昨日のこと、知り合いのおばさん(同級生のお母さん)が、コロナの話から近況の話に移り、こんなメールをくれた。
百徳着物。
百人もの方から着物の布を分けてもらって、それを針で縫い合わせて作るものらしい。
くださったその人の「徳」を針で縫い留め、その着物を着る子供の健やかな成長を祈る着物。
おばさんは、お針子仲間20人ほどで、この百徳着物を作って楽しんでいるという。
ふと、戦時中に千人針というものがあったのも思い出す。
私の祖母は寅年生まれで、私がまだとても小さい頃に、祖母の寝室に飾られている祖父の写真について尋ねた時に「昔はばあちゃんも千人針っていうのを針で刺して縫ったんだよ。ばあちゃんは寅年だったから、皆んなよりよーけ針を通してトチンコ作ったよ。」と話してくれた記憶がある。
亡くなった父は昭和11年生まれで、千人針の事は知っていた。
今は戦争ではないけれどコロナ禍で…祈りや思いを込めて針を通す趣味( 百徳着物作り )を始めたおばさん達は、きっとこの時代だからこそ百徳着物作りを選んだんだろう。
蜜蜂達はその構造上、生物学的な上で針という武器を持って生まれている。
彼女達に祈りや思いは無いのだろうけれど、「自らの死をもって毒針を刺したその瞬間に、残された仲間の繁栄を信じ・願っているのかもな」とふと思った。
そんな事はあるわけ無いんだろうが、そう思った。
明日は私が(注射)針を挿す。
少しでも多くの方々が、コロナに罹患しません様に祈って。
